
みなさん、こんにちは!
大分県九重町・国東など取材で大分に訪れる機会が増え、すっかり大分のことが大好きになったTANSu編集長の三宅です。
今回も森重さんと大分にやってきたので、そのときのことをブログに書いてみようと思います。
今回やってきたのは豊後大野市の関係人口交流拠点施設「cocomio(ココミオ)」です。
こちらのゲストハウスに宿泊してホームページの打ち合わせやコンテンツを考える制作合宿をしてきました。
「合宿」
良いですよね!なんだかワクワクする言葉です!!
今回も嬉々として取材準備をして大分へと向かいました。
ホーホゥでは現在、大分県に関する事業が多く動いていて、今回の取材を通じて三部作にまとめました。
- 第一章「おおいたワークショップランチャーズのレクリエーション会で「働く」を考える」
- 第二章「富来の魅力を巡る旅|国東の歴史と文化を体験してきました」
- 第三章「大分県豊後大野市のcocomioで制作合宿をしてきました」
それぞれの取材で感じたことがありますので、ぜひ各記事を読んでいただけると幸いです。
ホームページのコンテンツを見つけていく旅
さかのぼること3か月前の2024年10月。はじめてYouTube動画をアップしました。
ホームページ制作が決まった当初から編集チーム「TANSu」の取材方針として森重さんとふたりで決めたことがあります。
それは「事前に質問事項を用意したり伝えたりせず、訪れた現場で自分たちが感じたことをコンテンツにしよう」ということでした。
通常、取材では対象となる人の情報を調べたり、質問する内容を相手に伝えたりすると思います。
何も用意せずに現場に行くようなことはあまりありません。
自分も例に漏れず取材前の事前準備を綿密に行うタイプなのですが、今回はそうしたことを一切しませんでした。
そういった経緯からこうして記事を書くまで
どんな方たちが集まるんだろう?どんな記事になるだろう?
ということが全く見えませんでした。
これは自分が編集長として書かせてもらった記事すべてに共通して言えることですが、そういった趣旨のもとで書かれた記事であることを理解していただけると幸いです。
動画編集について学ぶ「つるがわラジオクリニック」

今回の取材でまず訪れたのは第二章「富来の魅力を巡る旅|国東の歴史と文化を体験してきました」でも来た国東の鶴川商店街周辺観光・交流拠点施設「KITOWA」さんです。
鶴川商店街周辺観光・交流拠点施設「KITOWA」

国東市の新たな経済の循環を生み出すために、旧古城医院をデジタル交流ギャラリーやテレワーク施設に改修し、隣接するハローワーク跡地にチャレンジショップを建設しました。ここでは観光資源やグルメの情報発信、イベントの開催、テレワーク、飲食、物販の出店などが行われ、市内全域の地域振興を目的としています。
ここでは森重さんが主導する動画編集の勉強会が行われていました。
参加されていたのは同KITOWAのインターネットラジオスタジオで放送されている国東市のインターネットラジオ局|つるがわラジオ「熊田圭子のくにさき情報発信局」「くにさき鬼Radio」でパーソナリティを務める皆さん。
この日の勉強会を見学させていただいたのですが、(いいな…)と思ったのは皆さんの熱量がとても高いことでした。
勉強会に参加するくらいだから熱量が高いのは当たり前だろう?
果たして本当にそうでしょうか?
例えば学校や職業訓練で興味が持てない授業を居眠りしながら受けたことはないでしょうか?
私は専門学校で興味のない授業中ずっと友達と話していましたし、失業給付をもらうためや求職活動をしてる風を装うためにやはりたいして興味のない職業訓練に行ったりしていました。
この仕事に出会った今ではそういうことはなくなりましたが、今後はどうでしょう?
例えば年齢を重ねて見栄や世間体のようなものが気になりだし、新しいことを年下の若者に教わることをプライドが邪魔するなんてことはないでしょうか?
ないとは言い切れない気がします。
そうした要因を考慮すると「熱量が高い」ことがいかに尊いかを感じるんです。
憧れのヒーローや有名人、プロスポーツ選手など大きな成功を納めた人にばかり注目してしまいますが、自分はいくつになっても高い熱量を持ち続けている人たちを尊敬します。
森重さんの話を前のめりになって聞いている姿や、積極的に質問をする姿勢を見て「自分もこんな風に謙虚であろう」と感じました。
こうした熱量を持つ人たちが暮らすこと自体が地域にとっての宝のような気がします。
やりたいこともないし仕事もせず「ここには仕事もないし娯楽もない」「都会に行けば仕事も魅力もいっぱいあるし楽しく暮らしたい」と故郷の不満ばかり言っていた若かりし頃の自分を思い返しながら見学させてもらいました。
cocomioに到着
森重さんのつるがわラジオクリニックが終わったあと、豊後大野市のcocomioに向かいました。
車の中でずっとしゃべっていたので気付かなかったのですが国東から豊後大野まで軽く2時間ほど掛かるんですね。
着く頃には日が暮れはじめていましたが、海沿いの国東とはまた違った景色が広がっていました。
関係人口交流拠点施設「cocomio」

豊後大野市は地域住民・移住者・多拠点居住者を中心とした関係人口の創出及び新たな事業の創出を図ることで地域の活性化を目指しており、その拠点施設として令和4年度緒方町に関係人口交流拠点施設「cocomio」(ココミオ)を設立しました。
これはお世辞でもなんでもなく、cocomioに入った瞬間豊後大野(cocomio)が好きになりました。
対応してくれためぐめぐさんが非常にウェルカムな雰囲気で、こんなにもウェルカムな感じで迎え入れてもらったのはいつぶりでしょう?
福岡は人口密度が高いからか、お店を利用したときスタッフの方が忙しそうにしていたり素っ気なかったりすることもよくあります。
もはやそれを当たり前のこととして受け入れているので普段はあまり気にならないのですが、めぐめぐさんが笑顔で「こんにちわー」と声を掛けてくれたとき、ジャックナイフのように尖っていた私の心が優しい毛布で包み込まれたようでした。
森重さんは打ち合わせが1件あったのでまたそのまま仕事をして(移動→仕事→移動→仕事してましたすごい体力です)、私は今回宿泊するゲストハウスのベッドに寝転がったり共有スペースを使わせてもらいました。
ローカルビジネススクールの懇親会に参加
すっかり夜も更け、辺りは夜のとばりに包まれていきました。
この日はローカルビジネススクールに参加された方々の懇親会があり、私も参加させてもらいました。
かくいう私も那珂川市商工会で「創業塾」を受けた経験があるんです!
事業計画書の書き方を教えてもらったり「特定創業支援等事業による支援を受けたことの証明書」を発行してもらえるこうした創業支援は各地で行われているそうです。
同じように創業を志す方々は同士のように写り、なんだか胸が熱くなりました。
ホーホゥさんの取材を通じて度々感じたのですが、例えば地域活性化やローカルの話になったときに自分はいつも「それ」を解決してくれるのはここより都会の人たちなんだろうな…と感じてしまいます。
それはある種のないものねだりや自分にはないものが都会にはあるんだろうな…という期待かもしれません。
だけど取材で訪れたことで感じたのは
本当に地域を活性化しようと思うなら自分たちで何かをはじめ、それを継続していかなきゃいけないんじゃないだろうか?
ということでした。
都会でバリバリ仕事をこなす人たちが自分たちにないものを持っているのならば逆もまた然りだと思います。
そこに目を凝らして自分たちの価値を磨き続けることや、ここで何かを実現するんだという強い気持ちが地域活性化に繋がっていく…
皆さんのお話しを聞いていてそんなことを感じていました。
温泉に浸かり、しっかり休む
懇親会が終わったあとは森重さんと食事に行って一杯やりながら語りたかったのですが、私は現在椎間板ヘルニアを患っておりまして神経痛に効果のありそうな温泉に連れてってもらうことにしました。
夜の闇にぽつりと浮かび上がるラムネ温泉はとても美しく、幻想的でした。
旅先で夜の町を開拓するのはとてもわくわくします。異国情緒がすごいです。
私情を挟んでしまいますが、いつか家族を連れてきてやりたいな…仕事とは言え自分だけこんなに楽しい気持ちで良いんだろうか…
と思いながら温泉を満喫しました。
朝ごはんを食べて打ち合わせ
翌朝、目が覚めるとこの景色です。
森重さんが朝ご飯をよそっている所でした。ちゃんと私の分も用意してくれています。
ホーホゥのホームページを作ることをきっかけに「TANSu」として一緒に活動してきましたが、もはや他人の気がしません。
この光景を見た時、あることが閃きました。
「cocomio」のゲストハウスをチームビルディングや制作合宿に使ってはどうだろう?
かなり良いことを思い付いた気がします。
近年ワーケーションが話題になりましたが、問題になるのは本当に制作に集中出来る環境があるか?だと思うんです。
私はキャンプ場や森の中で仕事をしてきた知見があるのですが、その中で気付いたワーケーションの重要なポイントが以下の3つです。
- 屋根がある
- 机(なるべく広いもの)と椅子(なるべく座り心地が良いもの)がある
- 電源がある
- Wi-Fiがある(セキュリティの高いものや自分のスマホでテザリング)
- 込み合っていない
中でも机と椅子に関しては非常に重要で、例えば胡坐で座り、低いテーブルで前かがみになりながらノートパソコンで作業するような環境だと生産性は全く上がりません。
込み合っているカフェなども倫理観とは別に普通に集中できないのでかなり厳しいと思います。
これらは正直「ワーケーション」とは呼ばないと思うんです。
ほんとのワーケーションはそんなもんじゃねぇ。
非日常性の中から新しい発想が生まれ、働くことに前向きになれて、ちゃんと生産性の高い仕事が出来る。
それが本当のワーケーションです。
ただ、こうした条件を満たした場所は限られています。だからこそ環境がとても重要なんです。
誰かと誰かが出会う拠点となる場所

人は移動する距離に比例して新しい気付きや驚きに出会う確率が増えていくそうです。
海外旅行などはその典型だと思います。
こうした新しい発見や驚き、「ワンダー」は仕事に創造性やインスピレーションをもたらせてくれます。
常々クリエイターやものづくりを生業にする人間は同じ場所にとどまらず、制作活動や創作意欲を刺激するものを求めてどんどん外に出るべきだと思っていて、それを叶えてくれるのがワーケーションだと思うんです。
例えばチームメンバーで豊後大野に旅をして、一緒にボドゲしたり大分の人たちと交流会をしたり、温泉に行ったり一緒に朝ごはんを食べたり、打ち合わせをしたり…
そうしたことを経験すれば自分に森重さんが兄弟のように見えた理由が伝わる気がします。
これからの「働き方」を考えたとき、週5日会社に出勤して残業とかしながら平日をやり過ごし、土日だけ自分らしく過ごすということよりも仕事でもちゃんと自分らしさを発揮したり意欲的に働ける環境や仕組みを持つことが重要な気がします。
自分は(ここで大分のクリエイターの方たちと交流会とか出来たら最高に楽しいだろうなぁ…)と想像しました。
移動し、誰かと誰かが出会うことで新しいものが生まれたりこれまでと違う価値観が芽生えたりすると思うんです。
cocomioはそうしたことを促進したり、その拠点となるような場所だと感じました。